経営者インタビュー EXECUTIVE INTERVIEW
プロフィール 徳島県出身。オーガニック食品などを販売するWeb通販事業を10年近く運営。その中で知り合った有名精肉店に惚れ込み、ステーキハウスPassion for Grilling Lampをオープンした。その後、カフェTerrace Cafe Lampとジェラート店GELATO MONSTERも立ち上げる。さらに共同経営で唐揚げ専門店や加工食品の製造・販売の会社も運営中。【ホームページ】
徳島の人気ステーキハウス、Passion for Grilling Lamp(パッションフォーグリリングランプ)を経営する株式会社藍の須見哲也代表取締役社長。自身が惚れ込んだ希少なお肉を地元の方に提供したいと一念発起して飲食業界に飛び込んだ挑戦者だ。現在では顧客の要望に応えカフェやジェラート店もオープンしている。そんな須見社長のこだわりやチャレンジ精神について野球解説者の亀山つとむ氏が迫った。
徳島でステーキハウスやカフェを経営
インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
亀山 徳島県でステーキハウスやカフェ、ジェラート店などを運営する株式会社藍さんの須見社長にお話をうかがいます。もともと飲食業をされていたんですか?
須見 いえ、最初はネット販売などのWeb関係の仕事を立ち上げて10年ほど運営していました。オーガニック食材なども販売していたので食には近かったものの、お客様との直接的な触れ合いはありませんでした。「お客様と直に接する仕事がしたい」と考えた結果、ステーキハウスPassion for Grilling Lampをオープンしたんです。
亀山 なるほど。なぜステーキハウスを選ばれたのか気になりますね。
須見 Web通販事業を展開する中で有名な精肉店の方と知り合い、その方が扱うお肉に惚れ込んだからです。地元徳島の方々に最高のお肉を食べてほしいという思いが原動力でしたね。
亀山 素晴らしいお考えだ! お客さんの反応はいかがですか?
須見 おかげさまで大変ご好評をいただいております。さらに「お昼のお店もほしい」という要望が多く寄せられたので、Terrace Cafe Lamp(テラスカフェランプ)をオープンしまして。さらに2023年にはジェラート店、GELATO MONSTER(ジェラートモンスター)も開業しました。また、共同経営で唐揚げ専門店や加工食品の製造・販売の会社も運営しています。
厳選した食材と調理器具で最高の食を提供
亀山 株式会社藍さんの社名の由来を教えてください。
須見 藍は青色で、海や空をイメージする人が多いと思います。水や空気は当たり前にあるので普段はあまり気にしないものの、とても大切なものですよね。自分のお店もそういう存在になりたいと願って名付けたんですよ。
亀山 まさに地元の方々にとってなくてはならない、愛されるお店がテーマということですね。ステーキハウスの特色はどんな部分ですか?
須見 黒毛和牛の熟成肉や神山鶏などお肉にこだわった料理を提供している点ですね。先ほどもお伝えしたように、テレビでも紹介されたほど有名な精肉店から仕入れています。そのお店の主人に認められないと買うことができない非常に貴重なお肉を、当店では味わっていただけますよ。
亀山 話を聞いているだけでもおいしそうで、お腹が減ってきますよ(笑)。神山鶏など徳島県産の食材も大事にされているわけですね。
須見 はい。野菜も基本的に県内産を使用しています。また、チャコールオーブンという炭火のオーブンを使用しているのもお店の大きな特徴です。スペインから輸入したもので、格別な焼き上がりのお肉を堪能いただけるんです。
亀山 須見社長のこだわりが伝わってきますよ。カフェやジェラート店の特徴はどうですか?
須見 やはり調理器具と食材ですね。カフェは焙煎機、ジェラートは本場イタリアの機械に出合ったことがきっかけでオープンしたんです。カフェではその焙煎機を使い、厳選した国・農園の豆を浅煎りで提供するサードウェーブコーヒーをお楽しみいただけます。ジェラートも本当においしいですよ!
亀山 お話をお聞きしていて、須見社長はプロデュース力が素晴らしいと感じます。
須見 ありがとうございます。人やものとの出会いが、新しい世界を広げてくれるんです。そんな風に次々に新しいものに興味を持って進んでいく私を支えるために、スタッフが本当に頑張ってくれるので、みんなには本当に感謝していますね。
亀山 飲食店の運営は、スタッフの方々の力なしでは難しいですからね。
須見 おっしゃる通りです。一方でスタッフにもやりたいことをやってほしいので、新作のメニューなどに自由にチャレンジしてもらっているんですよ。試作をみんなで食べて評価し合い、おいしかったら本メニューに採用しています!
亀山 それはスタッフさんもやりがいがあるだろうなあ。離職率も低いのでは?
須見 ありがたいことに、みんな長く勤めてくれています! 飲食店ではなかなかないことだと思いますね。
徳島の飲食店仲間と共同経営の事業も展開
亀山 コロナ禍で飲食店にはさまざまな困難があったことと思います。実際いかがでしたか?
須見 非常に厳しかったですね。飲食店に行くことが悪いことのようになっていて、街で人を見かけなかったですから。ただ、何もしないままでは逆境を乗り越えられないと考え、地元の飲食業の方々と話し合ったんですよ。
亀山 ある意味ライバルでもある方々と協力し合ったわけですね。素敵なお話です。
須見 みんなで何度も話し合った結果、せっかく料理人が集まっているんだから、徳島の食材を使いながらいろいろ挑戦してみようということになりました。そして、共同で加工食品を製造・販売する合同会社阿波ボトルや、キッチンカーで唐揚げを販売するTRICARATOPS(トリカラトップス)といったアイデアが生まれて、共同経営するようになったんです。
亀山 合同会社阿波ボトルではどのような商品を販売されているんですか?
須見 阿波黒牛のしぐれ煮や徳島産真鰯とらっきょうの和風アンチョビなどです。公式サイトで購入いただけますよ! TRICARATOPSの方は、各種イベントなどに赴いて販売を行っています。どこに行ってもとても人気なんですよ。
亀山 逆境を乗り越え新しいチャレンジを続ける「須見メソッド」が成功したわけですね。
須見 すべて仲間のおかげですね。コロナ禍は大変でしたが、仲間の絆ができたことは、私にとってとても大きな財産になっています。
亀山 逆境をチャンスに変える力をお持ちだったわけだ。株式会社藍さんとしての今後の目標はいかがですか?
須見 ステーキハウス・カフェ・ジェラート店をさらに多くの方にご利用いただくために頑張り続けることです。カフェは最近、高校生から70代の年配の方まで幅広くご利用いただけるようになっていますね。
亀山 株式会社藍さんのお店が、まさに水や空気のように、徳島の方々になくてはならない存在になってきているんだなあ。
須見 それから週末は少年野球の監督もしているので、飲食店経営者と監督の二刀流も頑張りますよ(笑)。
亀山 新しい人やものにどんどん出会い、そこで得た感動やインスピレーションをお客さんが喜ぶ形にして提供する須見社長。今後の活躍が私も楽しみですよ。これからも徳島の方々のために頑張ってくださいね!
「仕事を楽しむ」とは‥
好きなこと、興味のあるものに取り組むことです。私は新しいことをどんどん取り入れるようにしているので、日々楽しいですね。
(須見哲也)
:: 会社概要 ::
■ 社名 | 株式会社藍/Passion for Grilling Lamp |
■ 本社 | 〒770-0022 徳島県徳島市佐古2-2-14 |
■ Passion for Grilling Lamp | 〒770-0922 徳島県徳島市鷹匠町1-35 JAPAN BLUE bldg.2F |
■ 事業内容 | 飲食店の運営 |
■ 設立 | 平成24年4月 |
■ 従業員数 | 7名 |
■ 主な取引先 | 株式会社サカエヤ/藤岡牧場 |
■ ホームページ | https://japanblue.net/ https://lamp-tokushima.owst.jp/ |